子宮頸がん(HPV)ワクチンをまだ接種していない方へ
2024/08/29
子宮頸がん(HPV)ワクチンを接種していない方へ

 「子宮頸がん」は、毎年約1万1千人の女性が発症し、約3千人が亡くなっているがんです。
 このがんの特徴は、20歳代から40歳代の若い女性に多いことです。結婚して子どもが生まれて幸せいっぱいの、まさに人生これからという時に、突然襲いかかります。
 生まれたばかりの赤ちゃんと夫を残して死んでいく若い女性がたくさんいます。手術で助かっても子宮を全部取らざるを得ず、もう子どもを産むことができない。子宮の部分切除ですんだけど、その影響で流産をくり返す。抗がん剤や放射線治療の後遺症に苦しんでいる。命が助かっても苦しんでいる女性がたくさんいます。
 でも、このような実態は、今まであまり報道されてきませんでした。

 『子宮頸がん(HPV)ワクチン』は、日本では12歳から16歳(小学6年生の4月から高校1年生の3月まで)の女性が公費(定期接種)で受けられます。
 また、1997年4月2日から2008年4月1日までの間に生まれた女子に対しても、キャッチアップ接種(公費)が実施されています。
 ただ、キャッチアップ接種の実施期間は2025年3月31日までとなっており、3回の接種を完了するためには半年程度要することを考慮すると、遅くとも今年の9月までに1回目の接種を始めないと、公費負担での接種は受けられなくなります。
 自費で接種を受けるとなると、3回で約10万円かかります。とても高価なワクチンです。
 体調を崩したり、年末年始や行事とぶつかってしまい、予定通り接種が進まない可能性も考えられます。
現在の高校1年生からキャッチアップ対象になっている27歳までの女性は、速やかに接種を開始してください。

 ほとんどの子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染が原因であり、ワクチン接種によってHPVへの感染を防ぐことで、子宮頸がんの罹患を予防できます。
 言い換えると、全てのがんの中で、子宮頸がんはワクチンで予防できる唯一のがんなのです。
 接種を受けないという選択肢はあり得ない、と私は思います。

 日本でも、HPVワクチン接種は2013年4月から始まったのですが、痛みが強くて気分が悪くなったり、倒れたりする方が問題となり、何と接種開始からわずか2ヶ月ほどで、積極的な勧奨を差し控えるという異常な事態になってしまいました。
 それから2022年3月まで、約9年間にわたり、日本ではHPVワクチン接種は事実上中止に近い状態が続きました。
 2021年11月に、専門家の評価により「HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、2022年4月から、他の定期接種と同様に、個別の勧奨が再開されました。

 HPVワクチン接種が事実上中止になった背景を、私の知見から説明します。
 このワクチンは日本で初めての筋肉注射でした。そのため、筋注に慣れていない一部の医師が、きちんとした説明をせずに接種したため、一定数の方に痛みに起因した副作用がみられたのでしょう。ここで、ワクチン反対派と名乗る連中が、この一時的な混乱につけ込んで厚労省に詰め寄りました。厚労省も毅然としていれば良かったのに、ワクチン反対派に押されて弱腰になり「積極的勧奨を差し控える」という情けない対応となりました。結果、中止ではないけれど事実上の中止が9年間も続くことになりました。
 その後、ただ針を刺されただけで気分が悪くなったり倒れてしまう(これを血管迷走神経反射といいます)人がある一定数おり、ワクチンの薬液には関係ないことが判明しました。
 そのためやっと、2022年4月からHPVワクチン接種が定期接種として小6から高1までで再開され、この9年間で接種の機会を逃していた方々を対象に、キャッチアップ接種も開始されました。ただし、期間は3年間限定です。

 ここで、私の推察ですが、接種が再開された最も大きな理由を記しておきたいと思います。それは、このままHPVワクチン接種の勧奨を先延ばしにすると、「うちの娘が子宮頸がんになったのは、ワクチンがあることさえ知らせなかった国の責任だ」という訴訟が増えてくるであろうことを国が恐れたからでしょうね。
 ワクチン反対派に押されてHPVワクチンは9年間宙ぶらりん。最後は訴訟を恐れて再開ですか。非常に残念な我が国の対応でしたね。

 でも、この空白の9年間のせいで、多くの女性がこれから子宮頸がんを発症することになるであろうと考えると、この国(厚労省)の対応には大きな怒りを感じずにはいられません。国は猛省すべきだと思います。

 昨年5月まで、新型コロナを2類感染症に据え置き、もはやただの風邪なのに今でもなお5類に据え置いて騒いでいる愚かな国です。せっかくのキャッチアップの3年という期間も、コロナ騒ぎににかき消され、気づけばあと半年ちょっとしか残されていないというのが現状です。

 最後にもう一度言います。
 一刻も早くHPVワクチン接種を始めましょう。
 でないと、いろいろな意味で後悔することになると思いますよ。

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フランス便り        ☆ 追伸 ☆
2022/08/08
 皆さん,おはようございます。
 こちらは3日前から急に涼しくなりました。一昨日の娘の結婚式は,青空の下,無事に挙行されました。
 式は市役所で行われ15分ほどで終わり,その後家に戻り庭でパーティーが始まりました。日本の結婚式の披露宴は大体2時間くらいですが,こちらのパーティーは延々と続き,終了したのは午前1時過ぎで,10時間くらいやっていました。
 遠方から新郎新婦の友人達が集まってくれて,とても楽しいパーティーでした。

 さて,3日前のエッセイですが,先輩や友人たちからいろいろなコメントをいただきました。その中で共通していたのは,やはり異常と思える日本の現状を,一刻も早く改善して欲しいという気持ちです。
 本日出る自分のPCR検査の結果が気になりますが,それはさておき,ちょっと伝え残したことがあるので,追伸としてこのエッセイを書きたいと思います。


 現在,日本で大きな問題となっているのが,「医療崩壊」です。発熱患者が救急外来に殺到して入院ベッドが満床になり,本当の重症患者が入院できない。発熱患者からの救急車出動の要請が相次ぎ,本当に緊急を要する人に十分対応できない。そんな現状です。

 本来,発熱だけでは急患とは考えません。
 当院でも,41℃の発熱があっても意識が清明で,水分が摂取できていれば,慌てて夜中に救急外来を受診する必要はないですよ。慌てなくてはならないのは,①意識がない,②痙攣が10分から20分以上止まらない,または繰り返す,③嘔吐が続きぐったりしている,ような場合だよ。とお話しして,ご家族の理解を得ています。

 発熱だけでは急患ではないにもかかわらず,殺到するただの風邪患者のせいで,医療体制が麻痺しています。休む暇もない救急病院の医療スタッフや救急車の隊員たちは,肉体的にも大変でしょうが,精神的にはもっと疲れているのではないでしょうか。
 「なんでこんな軽症の風邪患者ばかり,暑い中,わざわざ防護服を着て対応しなくてはいけないのか? 本当の重症患者はどうするんだ?」と。
 結局,今起きている「医療崩壊」は,国の不適切な対応に起因した「人災」に他なりません。

 この異常な現状を打破するのは,実は簡単です。政府が「コロナは『ただの風邪』です」と,今すぐに国民に宣言してしまえばいいのです。
 第7波が収まってから…などと悠長なことを言っている暇はありません。コロナウイルスは今後もBA5→BA6→BA7→BA8…,と変異を繰り返すでしょうから,第7波が収まったと思ったらすぐに第8波,第9波がくる可能性は否定できません。

 あまり言いたくはないのですが,マスコミに登場する医師たちで,まともなバランス感覚をもっている人は少ないように思います。現場の実態が理解できておらず,いつもチグハグな発言ばかりが目立ちます。肩書きは立派ですが,臨床医としてはいかがなものでしょうか?
 政府やマスコミにとって,都合の良い発言が期待できる医師たちを選んでマスコミに登場させ,この2年半の間,国民を煽り続けてきたのではないかと思うと,私は大きな怒りを感じます。

 日本もここ数日で,コロナに対する態度が変わってきたようですね。でも,的外れな発言はもう結構です。グダグダ言っていないで,一刻も早く二類指定を外すべきでしょう。
 もう,誰の目から見ても,高齢者が感染しても重症化しない『ただの風邪』なのですから。
 「やるなら今でしょ!」。

 二類指定が外されれば,PCR検査なんて意味がなくなるし,ワクチンも不要になります。熱がでたらかかりつけ医を受診,で済むようになります。コロナが話題に上がることもなくなるでしょう。日本中に平和が訪れます。


 ここで,ちょっと話題をインフルエンザに向けたいと思います。
 コロナの影響でこの3年間,世界中でインフルエンザの流行はありませんでした。結果として,インフルエンザに対して免疫を保っていない人が増えています。特に小さな子どもたちは,無防備な状態です。

 インフルエンザは,『ただの風邪』ではありません。新型コロナは2年半前に登場した時には毒性があり,高齢者や動脈硬化が高度な人が重症化しました。
 しかし,最も毒性が強いと考えられていた時点でも,子どもたちにとっては何の脅威でもありませんでした。コロナが原因で亡くなった10歳以下の子どもは,日本には1人もいません。
 最初から子どもたちにとっては,新型コロナは『ただの風邪』以下の存在だったのです。

 ところが,インフルエンザでは毎年数十人以上の子どもたちが脳炎・脳症で死亡し,それ以上の子どもたちの脳に障害を残していました。この3年間,インフルエンザの流行がなくその脅威から遠ざかっていましたが,そろそろ大流行が起こるのではないかと危惧されています。

 インフルエンザ以外の疾患も,不要なマスク着用,手洗い,休園・休校などが原因で感染の機会が減少しています。どのウイルスが感染爆発を起こしても不思議ではない状況です。
 一刻も早く,子どもたちに強要しているコロナ対応を撤廃し,自然に風邪をひくことのできる状況に戻す必要があります。

 ついでに言わせてもらうと,新型コロナを2類から5類へ,という話が出ていますが,インフルエンザも5類指定です。同じ5類では,どう考えてもインフルエンザに失礼だと思います。
 インフルエンザが関脇だとしたら,コロナはいまや幕下です。コロナなんて,5類ではなく『ただの風邪』に一括りにするべきでしょう。


 ホームパーティーで,十数名の若者たちと話ができました。こちらで働いている日本人数名とも,意見交換をしました。
 日本の現状について,いろいろな面で成長が止まっている。頑張った人が正当な評価を受けにくい国。社会保障制度にも不備が目立つ。そのため,遥かフランスに来て頑張っているという若者たちでした。
 でも,日本には家族も友人も暮らしているし,祖国なので,見捨てたくはないという気持ちは伝わってきました。

 今回の2年半に及ぶ(まだ終わってはいないけれど)コロナ騒動で,日本国の問題点が炙り出された気がします。我々は,それを真摯に受け止め,日本を良くしていく方向に,みんなで努力を続けていかねばなりません。


 5月に新型コロナを『ただの風邪』にしたフランスです。3ヶ月経って,フランスで暮らす人々にとって,コロナは今どんな存在かと尋ねたところ,皆さん口を揃えて「コロナなんて,頭の隅にも残っていない。今さら話題に上がることもない」と,全く気にも留めていない様子でした。
 やはり,日本も早くコロナを『ただの風邪』にしてあげればいいのだと思いました。


 そろそろ帰国の準備を始めることにします。また日本でお会いしましょう。
 最後までお読みいただき,ありがとうございました。


   2022年8月8日
           フランスにて

フランス便り   ~親愛なる日本の皆様へ~
2022/08/05
 リヨンで暮らしている末娘の結婚式に出席するため,フランスに来ています。
 こちらも温暖化の影響と思われる干ばつ,高温(昨日は北海道よりも緯度が高いToursで37℃でした!)に加え,ロシアのウクライナ侵攻に起因した物価上昇(ガソリン一時1リットル280円 !)や品不足も,フランス国民にとって悩みの種のようです。

 一方で,新型コロナに関してはフランスはすでに3ヶ月前から,すべての制限を撤廃しています。屋内でも,マスクをしている人はたまに見かけるくらいです。子どもたちは100%マスクをしていません。見ていて非常に安心します。

 日本でも猛暑が続いているようですね。そんな中で,いまだに子どもたちにマスクを強要している保育園や行政があります。6月に日本国も『未就学児へのマスクは不要です』と明言したはずなのに…。
 こういう保育園や行政の責任者は,マスクのせいで熱中症になった子どもが重症になったり死亡して,ニュ-スやワイドショ-で取り上げられてやっと,マスクの弊害に気づくのでしょうか? それじゃあ遅いんですけどね…。なぜ大切なところがわからないのでしょうか? ホント,不思議ですね。

 子どもたちをいつもちゃんと見ている人間だったら,猛暑の中,絶対に子どもたちにマスクなんてさせられないと思いますけどね。風邪をひくのが当たり前の子どもたちの家族に「咳や鼻水が出ていたら登園するな」なんて,間違っても言えないと思いますけどね。
 はっきり言って,今回の一連の対応を見れば,その保育園や行政の責任者の才覚(レベル)がよくわかりますね。


 フランスでは、新型コロナが登場した2年半前から現在までずっと、出入国時のPCR検査は行われていません。たいしたものだと思います。
ただし,日本に帰国する場合は,ちょっと話が違ってきます。

 現在でも日本は入国に際し,72時間以内のコロナの『陰性証明』を要求しています。こんなことをまだ行っている国は,先進国の中では日本だけです。日本って,実は後進国なのかな?とマジで思ってしまいます。
 フランスではPCR検査を希望する国民はほとんどいないので,検査ができる施設を探すのが大変です。料金も高く,しかも自己負担です(怒)!

 この『陰性証明』ですが皆さん,意味があると思いますか? よく考えてみてください。

 最近では,大相撲の力士やプロ野球選手が,この『陰性証明』のために連日行われる検査で陽性となり,問題となりました。夏場所では十数人の力士が欠場となり,その後休場を余儀なくされました。野球でも巨人軍や日本ハムの選手がそれぞれ十数名検査陽性となり,10日間試合に出られないという事態が起きました。
 でも,これらの力士や選手たち,検査時に何も症状がなくその後も元気だったのですよ!

 なぜか毎日義務づけられているPCR検査で陽性が出てしまうと,全く元気な選手や力士が休場ですよ。たまたま近くに感染者がいて,空気中に流れたウイルスがちょっと喉や鼻の粘膜にくっついただけでPCRは陽性になりますから,気をつけて行動していても,検査が陽性になってしまう危険性は常にあるといえます。
 毎日検査を強要され,陽性にならないかと常に緊張を強いられているスポーツ選手たち。本当に可哀想です。ストレスで私生活も楽しくないだろうし,プレーにも影響出ますよね。

 この『陰性証明』,何も悪いことをしていない市民を罪人に仕立て上げるための,非人道的なシステムだと私は考えます。たまたまフランスにいるためか,中世の「魔女狩り」を連想させます。

 もうすぐ甲子園球場で始まる全国高等学校野球選手権大会も心配です。元気な選手全員に毎日検査を強要し,1人でも陽性者が出たらその高校は自主的に出場辞退なんでしょうか?
 一生懸命練習し,苦楽を共にしてきた高校生たちの絆を壊し,陽性となった若者の心に生涯消えない傷と禍根を残す危険性を,誰も考えていないのでしょうか?
 それでいいのですか? 彼らのためにも,皆さん,すぐにでもこの国はコロナへの対応を変えるべきだとは思いませんか?

 いまだに国内で行われている無料PCR検査も異常です。症状もないのに‘ 心配なので ’という人に,1回1万円以上する検査を全額税金で無料で日本はやってあげています(本当にバカだなあと思います)。それで,何も症状がないのに検査陽性なら,10日間の入院か自宅療養ですよ。
 日本,本当に大丈夫ですか? 頭のおかしい人たちが舵を切っていませんか?

 検査にもワクチンにも,それに関連した実は不要かと思われる医療にも,多くの税金が注がれています。フランスのように一刻も早く新型コロナを『ただの風邪』と宣言し,これ以上の税金の無駄遣いをやめるべきです。でないと,2年後から消費税15%以上,コロナ復興税30年間ということになりますよ,きっと。
 フランスは大学卒業までの教育費と,国民の医療費はすべて無料です。日本は,税金の使い道を間違えていませんか? 本当に心配です。


      ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 
 最後に,今でも新型コロナを怖い病気だと信じ込んでしまっている方がまだ多いようなので,真実をお話ししたいと思います。

 新型コロナが登場した頃は,一部の高齢者などで重症化したり死亡する方はおりました。しかし2年の時間をかけて,感染力は強くなりましたがそれと引き換えに,ウイルスの病原性はどんどん弱くなりました。δ株ではまだ重症化する方はおりましたが,2021年秋頃から登場したο株に変わってからは,コロナで死亡する人はほとんどいなくなりました。
 90歳の老人が感染しても,肺炎を起こしません。数日療養していれば,また元気になるのです。コロナで重症化することは,もはや考えにくいのです。

 ところが,日本はいろいろな利害関係があるのでしょうね。ο株に変異してからすでに9ヶ月以上過ぎようとしているのに,いまだにコロナの二類感染症の指定を外していません。そのためテレビではあいかわらず,「今日の感染は○○万人,死亡は××人,重症者は△△人です」と連日報道して国民の不安を煽っています。

 例えば「本日108名が亡くなりました」と言われれば,多くの人は「コロナで108名死んだのだ」と思いますよね。でも,それは大間違いです。

 日本では毎日何人の老人が亡くなっているか,皆さんご存じですか?
 約4,000人ですよ。
 本当は別の原因で亡くなったのにたまたま検査で陽性となってしまうと,なぜか全員「コロナで死亡した」とカウントされてしまうのです。4,000人中たまたま108名が検査で陽性になっただけで,おそらく1人もコロナが原因で死んではいません。
 完全に誤った報道であり,意図的に国民を不安に陥れているのではないかと批判される所以です。

 「重症者△△人」も同様です。毎日亡くなる4,000人全員が ‘ ピンピンコロリ ’ というわけにはいきません。最後は痰を詰まらせたり,誤飲性肺炎を併発して呼吸困難になり,「重症」になって亡くなる方も多いのです。その一部の方が検査が陽性になったというだけで「今日は重症者が△△人です」となってしまいます。
 ずいぶんいいかげんだと思いませんか?

 はっきり言います。コロナが主な原因で死んだり重症になったりしている方は,おそらくもういません。コロナで亡くなる可能性は,ο株に変異した2021年秋頃から,ほとんどなくなったのです。
 以上が,私が『コロナはただの風邪になった』と明言している理由です。
 国民を不安に陥れ,思考を麻痺させようとする日本の報道のカラクリ,理解していただけたでしょうか?


 今日もToursの町を歩きましたが,マスクをしている人は1人もいませんでした。日本ではこの暑さの中,皆さん屋外でもまだマスクを着けているのでしょうか? 子どもたちには強要しないでいただけているでしょうか?
 本当に心配であり,世界と比べて大幅に対応が遅れている祖国を憂います。

 どうか多くの日本国民が,明らかに異常である現状に一刻も早く気づいて自分たちの生活を見直し,さらに国に向けて現状を是正するよう声を上げ始めてくれますよう,祈っています。


     2022年8月5日   フランスにて


あまりに遅すぎる我が国の新型コロナへの対応         みなさん,一歩先を考えて行動し始めませんか?
2022/07/17
 昨日の報道では,新型コロナの感染者数は11万人を超えて,1日の感染者数では過去最多を記録したとのことです。このままでは感染者数は20万人を突破するだろうと,一部の「専門家」たちは大騒ぎの様相です。
  しかし,私にしてみれば『え,患者数20万人?それが何か?』というのが本音です。

 新型コロナウイルスは,δ株までは高齢者など一部の方で肺炎を起こして重症化する可能性がありました。しかし,昨年末から現在まで流行しているο株にはもはや肺炎を起こす病原性はなく,約2年かけて『ありふれた普通の風邪のウイルスの1つ』になったのです。
これはとても喜ばしいことで,この事実を我が国の有識者たちがしっかりと認識し,欧米のように新型コロナを『ただの風邪』と早く断定してしまえば良かったのです。欧米では多くの国でマスク着用もPCR検査もワクチン接種も全て中止されました。

 しかし,日本の決断・対応のなんと遅いこと!!
 未だに,「心配な方はPCR検査や抗原検査を受けましょう」「検査陽性者は濃厚接触者も含めて10日間の隔離や入院が必要」がこの国の方針ですよ!!
 アホか? と言ってしまいたくなります。


 1月27日のエッセイに書いたように,コロナウイルスは若い人ほど感染しません。保育園児や幼稚園児には感染する危険性の非常に低いウイルス。もし感染したとしても,重症化するはずのないウイルスです。子どもたちにとっては無害なウイルスと言っても,過言ではないでしょう。

 そんなウイルスに対して,子どもたちにマスク,手洗いの強要,楽しい行事の縮小・中止,風邪症状があったら登園ご遠慮くださいといった対応…。
 馬鹿げているとしか言い様がありません。
 この2年半,誤った対応のためにどれだけ子どもたちにしわ寄せがいったことか。国は大いに反省すべきです。


 せっかくただの風邪になってくれたのだから,一刻も早く新型コロナを二類感染症から外してくれれば,日本国民すべてが3年前の平和な生活に戻れるのに。
 なぜそれを日本はやらないのでしょうか?

 それは,ワクチンが1億人分以上余ってしまっているからです。日本はアメリカの言いなりで,たくさんのワクチンを購入しています。何が何でもこれらのワクチンを,国民に接種したいのです。
 『ただの風邪』と言ってしまうと,“ じゃあワクチンいらないじゃん,ただの風邪なんだから。副反応を心配してまで接種する必要なんてないじゃん。” ということになるからです。

 でも,現在のワクチン,δ株まではある程度の効果はありましたが,ο株にはほとんど無効です。イスラエルでは4回目を接種しても,ο株に感染する人が後を絶ちません。
 政府はそれをわかっているのに,ワクチンを余らせたくないので,「ο株にも効果があります。早く4回目の接種を受けましょう」「ο株でも重症になる人がいます」と平気で嘘をついて国民を欺いています。ここまで来るとバカバカしくて怒る気力もなくなります。
 でも余っているワクチン、実はまもなく有効期限が切れるので破棄される公算が大なのです。ワクチンだけでもすごい税金の無駄遣いですね。

 他にも,厚労省の発案で全国各地で「無料PCR検査」なるものが行われています。これは無症状の人用の検査ということです。‘ 何で症状のない人にわざわざ検査するのか?’ と聞くと,‘ 国民の皆様に安心していただくため ’ とのことです。
 でも,これこそ100%税金の無駄遣いですよね。今日陰性でも明日陽性になるかもしれないし,何の症状もない人に1回1万円以上する検査を全額税金でやってあげるなんて,どこのお馬鹿さんが考えたシステムなのだろうと首をひねりたくなります。
 この検査を請け負っている一部の企業や薬局,医療機関を利するためのものでしかありません。政治家や厚労省の役人とつながっている企業や団体があるのではないかと,強く疑いたくなります。


 本題に戻りましょう。
 この国の対応がいかに遅くて現実に即していないかは,今まで述べたとおりです。
 では,どうしたらいいのか?
 私の考えを具体的に述べたいと思います。


① 体調が悪くても,PCR検査・抗原検査は絶対に受けないこと

 ο株は決して重症化しません。せいぜい3,4日安静にしていれば元気になり,学校や職場に復帰できます。PCR検査を受けて陽性になってしまうと,いまだにこの国では10日間の隔離か入院を迫られます。
 今さら10日間の隔離なんて意味がないことがわかっているため,体調が悪くてもPCR検査を受けない人がどんどん増えています。したがって,感染者数は発表されているよりもずっと多いと思われます。

 でも,それでいいと思います。新型コロナはもはや『ただの風邪』なのですから。元気なのに10日間も隔離されたら,皆退屈でおかしくなってしまいますよ!
 自分から検査を受けに行って結果が陽性となり,大した症状もないのに10日間隔離されたのでは,何のための検査でしょうか?

 自分から進んで自分の首を絞めるのはもうやめにしましょう。『ただの風邪』に感染したんだよって,わざわざ公言する必要がありますか?
 PCR検査や抗原検査は,もはや新型コロナには無意味です。検査をしなければコロナに感染したと騒がれません。発症してから4,5日で他人へは感染しなくなります。その辺のところを,しっかりと理解して行動するべきだと思います。

 子どもは6歳まではしょっちゅう風邪をひきます。でも,熱があるからといって馬鹿正直にPCR検査を受けてしまって,たまたまどこからか紛れ込んだウイルスが運悪く検出されてしまったりしたら,不当な扱いを受ける危険性があります。

 特に,小児には絶対にPCR検査や抗原検査を受けさせないようにしてください。な~んにもいいことありませんから。


② 新型コロナワクチン接種を受けるのはもうやめましょう

 現行のワクチンは,もはやο株には無効です。副反応に苦しむ人もよく見かけます。でも最近,ο株がBA2株からBA5株に変異したことにより感染者数が増えてきているのをチャンスとみたのか,テレビなどで「専門家」といわれる医師たちが懸命に,高齢者や医療従事者への4回目の接種,接種の進んでいない若い人への3回目の接種や11歳以下への接種をPRしています。
 しかし,騙されてはいけません。
 現行のワクチンは,はっきり言って「百害あって一利なし」です。

 ファイザ-やモデルナは,ο株に有効なワクチンを現在一生懸命に製造しているようです。でも,新しいワクチンができたところで,誰も接種しないと思います。なぜなら,新型コロナは『ただの風邪』になったのですから。
 ただの風邪にワクチンって必要ですか?


③ 一刻も早く新型コロナを二類感染症から外すべき

 国が新型コロナを『ただの風邪』と認めさえすれば,現在の不自由な生活から全国民が解放されます。

 ‘ 今日は○○人の感染者が出ました ’といった報道は一切なくなります。
 PCR検査も不要になり,無意味な隔離や入院も不要になり,税金の無駄遣いが減らせます。
不要なマスクやアルコ-ル消毒の強制によるストレスから解放され,熱中症やマスク皮膚炎,手荒れのリスクも減少します。
 自粛に追い込まれていた園や学校,地域,国の行事やお祭りが復活し,国民に元気が戻ってきます。
 外国人観光客も増加し,経済が回復します。

 そして何よりも,この2年半の間コロナのために辛い思いをしてきたすべての人々に,明るい光が差し込みます。


 最後に

 煮え切らないこの国の対応に見切りをつけ,自分たちの判断で行動し始めましょう。これ以上『ただの風邪』のために悩んだり,ストレスをため込むのはやめましょう。
 欧米の国々の対応が,大きな参考になると思います。



11歳以下の子どもたちへの新型コロナウイルスワクチン接種が始まりますが…
2022/04/03
 比企地区でも11歳以下の小児への新型コロナウイルスワクチン接種がいよいよ始まります。

 私は以前にも述べたように,小児への接種には断固反対です。しかし,当院でも小児への接種を本日から開始します。矛盾しているようにも思われ,誤解を招く恐れがあるため,事情をご説明します。

 3ヶ月ほど前に,比企医師会の小児科専門医が集まり,話し合いを行いました。
 ほとんどの小児科医は,接種に反対の立場でした。接種をしたくないという医師が過半数でした。
 しかし,国が接種を決定してしまった以上は,比企医師会だけ接種をボイコットすることは無理だろうし,我々小児科専門医が接種を拒否したならば,どのような事態になるかを考えました。

 何故この国がこれほどまでに小児への接種を進めたがっているかというと,それはファイザ-(米国)との契約で,どんどんワクチンが送られてきてしまっているからです。
 政府は成人用も小児用もワクチンを余らせたくないため,あらゆる手を使って国民を不安に陥れ,ワクチンを接種させようとしています。

 いろいろな情報が飛び交う中で,誤った情報を鵜呑みにしてしまった家族は,多くはないにしても接種を希望なさるでしょう。

 こういった状況の中で考えたのは,自院のかかりつけの患者さんには接種を勧めない一方で,それでも接種を希望する方には安全な接種を提供する義務が,我々小児科専門医にはあるだろうということです。

 以上の理由から,本日から当院でも11歳以下の小児への接種を開始します。
 しかし接種を受けるかどうか悩んでおられるご家族は,今からでも遅くはありません。接種を思いとどまっていただきたいと私は思っています。

 皆様の適切なご判断を願っています。

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